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スペック自慢は響きません(顧客に響く宣伝とは)

スペック自慢は響きません(顧客に響く宣伝とは)

こんにちは。
売上UP・利益UP請負人
社外の経営参謀
トップギヤコンサルティングの沼尻洋壱です。

世の中には色々な業種の仕事があります。
小売業や製造業、サービス業などなど。

そして、どのような業種であっても、それが商売である以上はプロモーション活動を行い、自社の商品、サービスを宣伝しなければいけません。

プロモーション活動には広告宣伝、人的販売、販売促進、パブリシティ等々様々な手法がありますが、これらのプロモーション活動を顧客に響かせて購買意欲を促進するにはどのような点に気を付けて考えれば良いのでしょうか。

今回は「売れるプロモーション活動」について考えてみます。

1、新発売のApple社iPhone13のプロモーションについて

先日AppleからiPhone13シリーズが発売されました。
購買意欲を上げようとCMも多数配信し、私のところにはメールなども多数届きます。
その宣伝メールでは、iPhone13の前機種をしのぐ色々な機能(スペック)をこれでもかと言わんばかりにPRしてきています。
例えば、
・先進的なデュアルカメラシステム
・頑丈
・処理速度が速いCPU
・長時間駆動のバッテリー
などなど・・・。

これらの機能説明、スペック自慢のCMですが、これらを見て皆さんはどのように考えますでしょうか。
「すごいハイスペックだ!」「待ち望んでいたスペックだ!」
となりますか?

中には高機能に魅力を感じる層の方もいらっしゃると思うので、この手のCMで購買意欲をそそられる方もいるかもしれません。
しかし、大半のユーザーは、果たしてこれらのスペック自慢のCMが響くのでしょうか。

2、カメラのキタムラのプロモーションについて

スペックを並べて視聴者に訴えていたCMとしてもう一つ。
「カメラのキタムラ」というチェーン店があります。
このカメラのキタムラは、中古カメラの買取、販売を行っているのですが、そのカメラのキタムラのCMについて。

タレントの安田顕氏を起用したCMですが、安田顕氏が中古の高機能なカメラを買うべきか買わざるべきか悩んでいるところから始まります。
周囲の他の客が、その意中のカメラについて、どれだけすごい機能がありどれだけハイスペックなものなのかを述べていきます。

しかし、安田顕氏はカメラを買い替えてまだ間もなく、そして安い買い物ではないので購入に踏み切れません。
そして悩む安田顕氏に周囲の客はこういいます。
このカメラの機能を用いれば「娘さんのいいショットが撮れますよ」「今しかない、瞬間の良い場面を切り取れますよ」的な、高スペックカメラを使用するメリット(価値を)伝えるわけです。
そこで悩んでいた安田顕氏はズバッと「買います!!」と決断します。

3、2つのCMから分かること

さて、Appleとカメラのキタムラ、それぞれのCMの違いは何でしょうか。
カメラのキタムラは、メーカーではなく単なる中古カメラの販売店ですから、単純にCMの種類の比較は適切ではないとは思いますが、カメラのキタムラのCMもAppleのCMも機器のスペックで盛り上げていることには変わりません。

しかし、カメラのキタムラのCMでは機能説明にとどまらず、娘さんの良いショットが撮れるという、高機能なカメラを使うことにより生まれる価値を提案しています。
コレがAppleのiPhone13のCMとは異なる点です。

カメラのキタムラは、カメラのメーカーではなく単なる小売店ですから、カメラのスペック自慢をしても店舗のCMにはつながらないので、メーカーのCMとは異なりカメラを買うことによる価値をうまく表現するCMになっています。

4、顧客に響くプロモーションとは

つまり、CMなどのプロモーション活動において大事なポイントは、その商品やサービスの機能的な良さをPRするだけでなく、その機能が顧客層にもたらす価値を表現することが大事だということです。

商品の機能やサービスの内容が優れている点をアピールするにとどまるプロモーションは、その先の商品、サービスの価値やそれらを使用(利用)するメリットを顧客側がみずから想像しなければいけません。
これでは商品、サービスの良さを感じる層を狭めてしまいます。

大事なことは、貴社の商品やサービスを顧客が利用することで、顧客にどのようなメリットがあるのか、どのような価値を提供できるのかを、顧客側に想像させるのではなく、そこまで合わせて顧客側に意識させることです。

そのためには、まず自社の商品、サービスが顧客にどのような価値をもたらすのか、商品、サービスを利用することで顧客にはどのような変化があり、何を良いと思ってくれるのか、に重点を置いて考えることが必要です。

そして、それらの顧客が得られる価値や変化を前面に押し出してプロモーションを行います。商品やサービスの機能(スペック)は、その価値の説明用の材料にすぎません。

これは、販促用のチラシ1枚作成する場合でも必要な考え方ですし、営業マンが顧客にPRする場合にも考えておかなければいけないポイントになります。


スペック自慢に陥ることなく、その先の顧客が得られる価値(メリット)に重点を置いたプロモーション活動が出来るようにしていきましょう。

当方では、効果的なプロモーション活動や組織力向上などを行うことで、中小企業がどうやって売上を伸ばすかを実践するサポートをしています。
初回相談は無料で行っておりますので、ご不明な点やご相談がございましたらお問い合わせページよりお問い合わせください。

参照動画:沼尻レポート【ぬまレポ】デジタル版 スペック自慢は響きません

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