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営業トークは商品が生む価値を話そう

営業トークは商品が生む価値を話そう

こんにちは。
経営110番、社外の経営参謀
トップギヤコンサルティングの沼尻洋壱です。

先日、某アウトレットモールに買い物に行ったのですが、アウトレットモールですから色々な店舗が入っており、そこではそれぞれに販売員がいて商品を売るための販売トークをしてきます。

その販売トークを聞いていて、ちょっと根本的なところが間違ってるなと思ったので、今回は自社の商品(製品、サービス)を売ろうと思ったときに考えるべきこと、話すべきトークについてお伝えしようと思います。

1、某アウトレットモールでの出来事

少し話は戻って、そのアウトレットモールでの出来事ですが、その中のサーモスの店舗でのことです。
サーモスと言えば、魔法瓶で有名な会社で、その技術を活かして魔法瓶のようなタンブラーやカップも販売しています。
その店に入ると、一番目立つ場所に「シャトルシェフ」と言われる真空保温調理器が展示販売されていました。

2、販売員の接客トーク

これは専用の鍋と、その鍋ごと入る魔法瓶のような保温容器のセットで、まず鍋で煮込み料理を火にかけて、ある程度の温度まで上がったら、その後その鍋を保温容器に入れておくと、長時間熱々の状態で保温されてそのまま煮込み料理が出来上がるという代物です。

で、そのシャトルシェフですが、「面白い商品だなぁ」と店頭で見ていると、案の定販売員が接近してきて売り込みのための接客トークをしてきました。
私自身もかなり熱心に見ていたので、販売員の方が近づいてくることは違和感ありません。

しかし、その販売員が言ったことは、
「火を使わなくて、この容器に入れておくだけで煮込み料理が出来るんです~」
と、POPに書いてあるようなことを言うだけでした。

私も普段の仕事では、色々な企業から営業トークを見直ししたり営業担当者のスキルアップのために話術を教えたりしているので、この販売員を見てすぐに「こりゃダメだな」と思いました。
これでは売れません。

何がダメなのか?

それは、このシャトルシェフは確かに面白い機能を持った製品ですが、販売員はその機能しか話をしていないということです。
これでは、その機能によりお客側ではどんな価値があるのか、そのお客様自身が考えなければなりません。

大事なことは、商品(製品)の機能を伝えるのではなく、その機能によりお客様が得られる価値(バリュー)を話さなければならないということです。

3、商品(製品)の価値とは

例えば、このシャトルシェフであれば、

・ガス代が節約できる。エコである。
・最初に1度加熱するだけなので、ずっと加熱し続ける従来の調理に比べて安全である。
・保温容器に入れておくだけで煮込まれるので、コンロの前でずっと見ていなくて良い。
・保温容器に入れたら出かけてしまってもOK。
・長時間の煮込み料理が、手を加えるのは短時間で済む
・最初の過熱時だけ注意してあげれば良いので、子供でも安全に調理が楽しめる

等々、上げだしたらキリがありません。
今回の販売員は、商品がいかに優れた機能を持っているかの話はソコソコに、お客様が商品を使うことにより得られるこれらのような価値を伝えるべきだったのです。

確かに興味がある客なら、機能から得られる価値を自分で考えるかもしれませんし、結果としてその価値が気に入れば購入に至ることもあるでしょう。
しかしながら、客側が価値に気付くとは限らないので、それこそ販売員の方からどのような価値があるのかをお客様に気付かせる必要があったのです。

逆に言えば、その価値さえ伝えることが出来たら、商品(製品)の持つ機能の説明などは、ある程度しておけばそれで充分なことも多いです。
客側は一般人ですので、難しい機能の説明をされても、そこに興味はわかないのです。

4、伝えなければいけないこと

営業トークは、その商品(製品)が「何が出来る」ではなく、それにより「顧客のどんなお困りごとが解決できるのか」、その商品の価値を話しましょう。
そのためには、まず自社の扱う商品(製品)で、顧客のどんなお困りごとが解決できるのか、顧客がどのような前向きな変化をするのかを書き出すなどして考えるところから始めましょう。
なお、この考え方は商品(製品)に限らず、サービス業におけるサービスなども含めて、プロダクツ全体に当てはまる考え方です。

ちなみに、この顧客が感じる商品の価値、顧客に起きる前向きな変化を考えると、次にどのようなターゲットに対して営業活動をすべきなのかを考えることが出来るようにもなります。あわせて考えてみてください。

参照動画:営業トークは商品が生む価値を話そう


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