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【事業再構築補助金】事業計画書のページ数について

皆さんこんにちは。
融資に強い専門家、法人営業特化型コンサルタント
トップギヤコンサルティングの沼尻洋壱です。

今週末に事業再構築補助金の第2回公募の締め切りがあります。
この補助金に限らず、多くの補助金は「事業計画書」など文書を作成し申請します。

作成する事業計画書には、自社の概要や自社の強み、市場の動向など記載し、そのうえで今回の補助事業で実施することの詳細や、その効果として売上がどう増える計画かなど、色々な情報を盛り込む必要があります。

そして、その申請書を審査員が見て、点数付けして採択されるか否かが判断されます。
そのため、この事業計画書に必要な情報をどれだけ盛り込めるか、が採択のポイントとなります。

ここで、この事業再構築補助金は、その事業計画書は15ページ以内で作成することになっています(補助金額1500万円以下の場合10ページ以内)。

ただし、この15ページ以内というのも絶対ではなく、
「15ページ以内の作成にご協力ください」
という、あいまいな記載になっています。

実際に申請書を作成してみると、事業再構築補助金の場合、盛り込まなければならない情報が多すぎて、取り組む事業内容によっては15ページで納めるのが困難なことがあります。
さらに、補助金額1500万円以下の計画だと10ページ以内で作成しないといけません。
実際問題として、これは結構大変です。

では、この15ページ以内や10ページ以内というページ数の制限について、「・・・作成にご協力ください」というあいまいな表現なので、制限は無視して多少多めになっても良いのでしょうか?

事業再構築補助金の事業計画書のページ数制限はどう見る?

では、この15ページ以内や10ページ以内というページ数の制限について、「・・・作成にご協力ください」というあいまいな表現なので、制限は無視して多少多めになっても良いのでしょうか?

先日、事業者さんから
「(補助金額1500万円以下の内容だったため)10ページ以内となってるけど、12ページになっちゃったんだよね。これ、問題ないよね?」
と質問されました。

中には、「・・・ご協力ください」なので、10ページを超えても問題ないですよ!と言い切る専門家がいますが、私の考えでは
「上限はあいまいな言い回しになっていますが、計画書のページ数は指定されたページ数を絶対に守ったほうが良いです」
とお答えしています。

その理由は以下の通りです。

理由①、計画書を読んで審査する審査員の印象が悪い

審査員は、1件あたり○○円という形で報酬をもらって審査をしています。
また、このボリュームのある計画書を1日に何本も読んで審査しています。
しかもこの事業再構築補助金は、不採択者への不採択の理由が通知されています。ということは、1件ごとに計画書の内容について何が良くて何がダメなのか、コメントまで入れないといけないということです。

1件あたり10分くらいで審査しているなどと言っているユーチューバーがいましたが、そんな簡単に審査できるはずもなく、おそらく1件あたり30分以上、中には1時間近くかかっている案件もあるのではないでしょうか。

そうなると、審査員の気持ちとしては、無駄にボリュームのある、ページ数が多い計画書よりページ数が少ない計画書の方が読んでて助かるはずです。

よって、既定のページ数を1ページでも超えていると、審査員がうんざりするだけでなく、最初から読む気を無くすということも考えられます。
また、必要な情報が書かれているかどうかを探す際も、ページ数の規定を無視した計画書という悪い印象から真剣に探さない可能性もあります。

つまり、ページ数の規定を無視した計画書は、審査員の印象がとてつもなく悪く、審査が手抜きされる可能性があるのではないかと思われます。

理由②、ページ数が多いと情報の質が下がる

ページ数が多ければ、より一層の情報量を盛り込めます。
・・・ということは、その方が審査に対して有利に働くのでは?と考えてしまいがちですが、私はそうではないと思います。

まず審査員としては、ページ数の指定を無視して多くの情報を盛り込んだとして、その情報を評価して良いのか?と疑問を持つはずです。
本来の協力してほしいと依頼したページ数に収めてきた事業者より有利に評価して良いのか?と考えると思います。

要するに、ページ数上限を無視して書かれた申請書は、正当な評価をしてはいけないのではないかという心理が働くはずです。そうしないと、ページ数の上限を守って、その中にのみ情報を集約してきた事業者が不利になってしまうからです。



そんなわけで、ページ数の制限に協力しなかったからと言って審査されないということは無いですが、審査員の印象が悪くなり、結果正当な評価をされない可能性があります。

ページ数が少ないおかげで内容も不足しているようだと本末転倒ですが、「・・・ご協力ください」と言われたら協力したほうが良いということです。
計画書は15ページ以内(補助金額が1500万円以下の計画の場合10ページ以内)でまとめるようにしましょう。

ご不明な点、補助金についてのご相談などありましたら、お問い合わせページよりご一報ください。



参照動画:(経営者サロン)沼尻レポート【ぬまレポ】デジタル版 事業再構築補助金の申請書のページ数について

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