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創業融資を使って飲食店の新規開業を考えた場合、適切な申し込み時期はどのタイミング?

創業融資を使って飲食店の新規開業を考えた場合、適切な申し込み時期はどのタイミング?

私は仕事柄、色々な経営者さんとお話をする機会があるのですが、中にはこれから起業しようという創業前の方からご相談を受けることもあります。

その際によくいただく相談が資金繰りについて、特に「創業融資の申し込みのタイミング」についてです。

事業者のリスクを少なくするためにも、申し込みのタイミングは重要です。

1、これから飲食店を新規開業したいと考えている方からの相談

先日、これから飲食店を新規開業したいと考えている方から、
「創業融資を受けようと思っているんですが、その申し込みのタイミングについて悩んでいる」
というご相談を受けました。
つまり、開業までのどの段階で申し込むべきかというお悩みです。

ここで、開業までの段取りを以下のように分けた場合、創業融資の申し込みのタイミングは、どのタイミングで行うことが適切なのでしょうか。

※開業までの段取り
①飲食店の創業計画書を作成する
 ↓
②店舗の賃貸契約を契約する
 ↓
③店舗の内装設計図を作成する
 ↓
④店舗の内装工事を発注する
 ↓
⑤保健所に飲食店営業許可を申請する
 ↓
⑥店舗内装工事が完了する
 ↓
⑦保健所の現地調査(営業許可の通知書を受領)
 ↓
⑧飲食店営業許可証を交付

飲食店開業までの大まかな流れはこのような感じです。
では、どのタイミングで創業融資を依頼すべきでしょうか。

2、創業融資を申し込む適切なタイミングは?

結論から言いますと、創業融資を申し込むタイミングは、この中でいうと①と②の間が適切です。
なぜなら、店舗契約前の段階であればもし融資を断わられてもリスクが少ないからです。

店舗を契約することで物件所得費や工事費といったいろいろな費用が発生します。
しかしながらその段階で、
「先に店舗を契約したが融資が否決になった」
といったことになると、それまでに使った資金が無駄になりせっかく貯めてきた自己資金がゼロになる可能性もあります。

もしくは、むりやり資金調達をして(高い金利の資金を借りて)事業を行うという手段を取ることになりますが、そんな無茶をすれば、創業するビジネスが失敗する確率は限りなく高くなります。

つまり、タイミング次第で事業者のリスクは大きく変わるということです。
そのため、さらに正確なタイミングを考えるならば、出店する場所が決まり次第、金融機関に創業融資を申し込むというのが正解です。

不動産屋さんに相談して、良さそうの場所を紹介いただいたら、その時点で創業融資の申し込みをしましょう。

3、物件の契約前(創業融資申し込み前)に不動産屋さんに言われそうな一言

ここまで記載の通り、創業融資申し込みのタイミングは出店する場所が決まり次第、つまり物件を見つけて、尚且つ契約をする前ということになります。
そんな出店候補物件を見つけてテンションが上がる事業者さんに対して不動産屋さんが良く言う一言が、
「こんな良い物件、こんな良い立地で空きは出ないですよ。今のうちにおさえておかないと」

そうなると、その物件を抑えてもらうために、創業融資の申請「前」に手付金を要求されることがあると思います。

しかしながら、そのようにすぐに物件をおさえるためにすぐに手付金を要求するような物件が、果たして本当にたくさんの需要がある物件なのでしょうか。

4、焦らず、冷静に考えましょう

これは私の主観ですが、本当に価値ある物件だったら、不動産者さん側としては、
「今あなたが手付金を払わないならそれはそれで、次の借り手はすぐ見つかるので別に構いません。手付金をご用意いただけないならば他をあたってください」
と、あっさり言うでしょう。

つまり「すぐの決断を迫る」ということは「いま決めないと借り手が見つかりにくい物件」かもしれません。
物件の契約前(手付金を払う前)にはいったん冷静になりましょう。

早く店を出したい夢に駆られた創業者には物件の価値の見極めが難しいかもしれませんが、とにかく金額が大きいですから、いったん落ち着いて考えてほしいです。

ちなみに、店舗の手付金の額とは、いったいいくらぐらいが相場なのかというのは気になるところですが、これは実際のところピンキリです。
当然のことながら、地域や立地、面積、また物件の状況により変わってきます。

ただし、そうは言っても確実に言えることは、
「これくらいの金額だったら、流しても(=契約不成立で返還されない)いい!」
と言えるような気軽な額では絶対にありません。
それなりに重い金額と考えるべきでしょう。

5、それでも創業融資申し込み前に決めたい物件だったとしたら

そんなわけで、創業融資の申し込みは、良さそうな店舗物件が見つかった時で、その物件の契約前、というタイミングが適切だとお話しましたが、そのうえで
「どうしてもこの物件を押さえておきたい、この場所は本当に価値がある」
と判断したらどのように対応するかです。

これは、不動産業者の対応にもよりますが、大きく分けて方法は2つあります。

方法その1:手付金の支払いを1週間ほど待ってもらう

日本政策金融公庫の創業融資なら「○日までに可否を出してほしい」といえば対応してくれる場合があります。
これで大急ぎで融資の確約だけ取って、その後手付金を払うという段取りです。
もちろん公庫側で必ず対応してくれるというわけではないですが・・・。

方法その2:創業融資が謝絶される可能性を考えて手を打っておく

懸念点は、手付金を払った後(費用が発生した後)に創業融資の申し込みが断られるということです。
よって、“創業融資が受けられなければ手付金を返還してもらう”という旨の特約を仮契約書に入れてもらって手付金を払う、という方法もあります。

ただし、極端な方法ですので不動産屋さんが絶対に対応してくれるとはいえません。
しかしながら、交渉してみる価値はあると思います。

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