こんにちは。
融資に強い専門家、法人営業特化型コンサルタント、
トップギヤコンサルティング沼尻洋壱です。
先週の6月4日に小規模事業者持続化補助金<一般型>の第5回の募集が締め切られました。
こちらの持続化補助金<一般型>はまだ続きます。次の募集、第6回の締め切りは10月1日なので少し間があります。
この持続化補助金は<一般型>のほかに<低感染リスク型ビジネス枠>というものがあり、こちら、次は第2回募集となり、締め切りは7月7日です。
この<低感染リスク型ビジネス枠>を狙う事業者さんは、準備を急いだほうが良いですね。
ちなみに<低感染リスク型ビジネス枠>は、応募がすべて補助金申請システム「Jグランツ」というシステム上で電子申請のみとなってまして、その「Jグランツ」で電子申請を行うためには、事前に行政サービスに関する色々な申請を受け付けているgBizIDというサイトで、「gBizIDプライムアカウント」というアカウントを取得しておく必要があります。
gBizIDのアカウントはこちらのサイトから取得出来ますので、何はなくともアカウントは取得しておいたほうが今後何かと便利です。
このgBizIDプライムアカウントですが、申請してから取得までおおよそ2~3週間かかりますので、すぐにでも準備をしましょう。
さて、その持続化補助金の<一般型>と<低感染リスク型ビジネス枠>ですが、先日ある事業者さんから
「この2つの補助金は、どっちがお得ですか?」
というご質問をいただきました。
今回のこちらのブログでは、この2つの補助金について何が違うのか(どちらがお得なのか?)をご紹介します。
補助対象者
小規模事業者とは、製造業、宿泊業、娯楽業が従業員20人以下、それ以外の業種は従業員5人以下で事業を営む事業者を指します。
ちなみに、娯楽業というのは「映画、演劇その他の興行および娯楽を提供する事業」となっています。
補助率等
補助率:補助対象経費の2/3
補助上限額:50万円
<低感染リスク型ビジネス枠>
補助率:補助対象経費の3/4
補助上限額:100万円
<一般型>の補助金額が最大50万円なのに対し<低感染リスク型ビジネス枠>は最大100万円で、補助率も3/4と高いため、金額だけ見たら<低感染リスク型ビジネス枠>の方がお得に見えます。
しかしながら、この2つの補助金は、その補助事業の目的が全く異なるので、どちらがお得なのかなど考える以前に自社が補助金を得て実施しようとしている事業がどちらの要件に合うのかを考えなければなりません。
そこでこの2つの補助金がどのような事業に対し設定されているのかを見てみましょう。
補助事業の目的
「小規模事業者等の地道な販路開拓等の取組みや、地道な販路開拓等と併せて行う業務効率化の取組みを支援するため、それに要する経費の一部を補助するもの」
となり、販路開拓等の取組みの例として
(新たな市場への参入に向けた売り方の工夫や新たな顧客層の獲得に向けた商品の改良・開発等)
と記載があります。
<低感染リスク型ビジネス枠>
「新型コロナウイルス感染症感染防止と事業継続を両立させるための対人接触機会の減少に資する前向きな投資を行い、ポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入等の取組みを支援するため、それに要する経費の一部を補助する」
となっています。
要するに、この2つの補助金は、どちらも「小規模事業者持続化補助金」ではありますが、補助金の対象となる事業の内容が全く異なるということです。
<一般型>では、販路開拓の取組み全般が対象になりますので、自社Webサイトを制作するとか、そのWebサイトをWeb広告やSNS広告など利用し宣伝する、チラシを刷って近隣に配布する、DMを出す等々の宣伝活動や、新たな顧客獲得のための何某かの設備導入、新サービスの導入にかかる費用などなど、地道な販路開拓の取組みという要件に合えば申請出来るというものになります。
ところが<低感染リスク型ビジネス枠>では、まず対人接触機会の減少につながる取組みである必要があり、かつ既存とは違う新たなビジネスやサービスである必要があります。
単純にWebサイトを作るとか顧客を開拓する取組みではダメだということです。
<低感染リスク型ビジネス枠>のほうが補助金額も大きく、<一般型>で検討していたがこちらで申請出来ないかと相談されることもあるのですが、まず<一般型>で検討した場合には、そこから対人接触機会の減少につながる取組みかどうかを考えなければいけません。
何か新しい取組みを行いたい!と考えた場合、補助金を活用するのはとても良い考えだと思います。
その場合、まずはそれぞれの補助金制度がどのような事業に対して行われているのかをよく確認しましょう。
当方でも、この小規模事業者持続化補助金やその他、経済産業省(中小企業庁)が用意した補助金に関する申請書作成のサポートも行っていますので、ご相談、お問い合わせなどございましたら、お問い合わせページよりお気軽にご相談ください。