BLOG ブログ

伝わる補助金申請書の書き方【申請書は伝えてなんぼです】

皆さんこんにちは。

融資に強い専門家、法人営業特化型コンサルタント

トップギヤコンサルティングの沼尻洋壱です。

先日、小規模事業者持続化補助金<一般型>第5回の公募が締め切られました。

そして次、来月7月7日に同じく小規模事業者持続化補助金の<低感染リスク型ビジネス枠>第2回の締め切りがやってきます。

また、事業再構築補助金なども第2回の締め切りが7月2日にあります。

その他、有名どころの補助金は多数あり、その締め切りが順次やってきては、また次の補助金が段取りされている、という流れはしばらく続きそうです。

伝わる補助金申請書の書き方

この各種補助金、せっかくなので事業者の皆さんには有効に活用していただきたいところですが、 補助金というのは給付金や助成金などと違い、まず申請書というものを作成し、審査員が応募された申請書を審査して、審査を通ったものに対してのみ補助金が交付されるという仕組みになっています。
要するに、応募したら皆もらえる、というものではないということです。

そうなると、その申請書でいかに審査員に対してアピールできるか、つまりいかにして審査員に伝わるような申請書が書けるか、ということが重要になってきます。
しかしながら、文章で物事を伝えるというのは、普段文章を書きなれていない事業者さんにとっては結構難儀するものなのではないでしょうか。

本日は、その補助金の申請書について、まず伝わりやすい文章を書くにはどうしたら良いのか、というところをお伝えしたいと思います。

①、「ですます調」で書きましょう

文章を書く際に、「ですます調」で書くか、「だ・である調」で書くか、どちらの方が良いのですか?と質問されることがあります。

こちらについては、どちらが正解ということはありませんし、どちらで書いても評価が上下することはありません。
「ですます調」で書いた方が文章が柔らかくなるし、「だ・である調」で書いた方が文章に力強さが出て、意志の強さが伝わる、などどちらを用いても一長一短あります。

しなしながら、私としては「ですます調」で文章を作ることをおススメしています。

なぜなら、申請書はそれを審査するであろう審査員に対して内容を伝えることが目的ですが、「ですます調」で書いた方が、普段の口語に近く文章に違和感が出ないことが多いからです。
例えば審査員が目の前にいて、文章ではなく口頭で申請内容を伝えるとしたら、おそらく大部分の人は「ですます調」で丁寧に話すと思います。人間、話をしていて結構熱く語るとしても「ですます調」で話している際はきちんと伝わるように話せると思うのですよね。

これが、普段使わない「だ・である調」で話したり、文章を作ると、途端に違和感が出てくる人がいます。普段使わないせいか、主語が欠けたり、句読点までの1文で頭と終わりで違うことを言っていたり、何を伝えたいのか分からなくなっている人を多く見ます。
やはり、普段使わない、文書とかレポート作成用の「だ・である調」は使わない方が良いのです。 

また、審査員が読むことが前提ですから、丁寧な文章で書かれた方が読む方の印象も良いのではないかと思うというのもあります。
審査員も人間ですから。

②、主語を書くようにしましょう

色々な方の作成された申請書を拝見する機会があるのですが、文章の主語が無いものが良く見受けられます。
「○○は▲▲なので××となります」等々、なるべきところが主語がなく、いきなり▲▲なので××となる、と書かれてたりします。

これはまず、日本語の構造自体に問題があると私は思っています。日本語は主語とか省いても、その前の文章とか文脈から察するという形になっているので、普段の会話ならまだしもこういった文章を書く際も主語を付けない癖が出てしまうのかもしれません。

書いている本人は理解しているのですが、読んでいる側にも伝わっているかを考えながら、違和感のない範囲で都度主語を付けて書くようにしましょう。

③、接続詞を使いましょう

よって、また、しかし、ただし等々の接続詞を適切に使って、文章を分かりやすくしましょう。
これらの接続詞は、接続詞が出てきた瞬間に、読んでいる人間にそのあとの展開を予測させる働きがあります。

よく見る申請書で、1文がすごく長くて、しかもその1文の前半と後半でだんだんと違う話になっていってしまっている文章がありました。
その②でも書いた「主語が無い」という話ともつながるのですが、主語も無くて3つの文に分けられそうなくらいのものをダラダラとつなげて書いてしまって、結局何が言いたいのか分からない、となっている状態の文章が見られます。

接続詞を使って、1文を出来るだけ短くしましょう。その方が読んでいる方はスムーズに頭に入ってきます。

また、その場合注意するのが、同じ接続詞を連続して多用しないことです。とくに「また」という接続詞は、その前の文章を補足したりするときに使いますが、読んでいると「また・・・・。」「また・・・。」と、「また」という接続詞が連続することがあります。
これはよろしくないので、違う言い回しを考えましょう。

④、実際に読んでみましょう

これは読んで字のごとし。

自分で書いた申請書は、必ず自分で読んでみましょう。出来れば声を出して読んでみても良いです。

実際にコレをやっていない人がとても多いです。読んでみると、内容以前に文章として間違っていておかしなことになっているものが結構あります。私などの第三者が読んで???となっているところは、書いているご本人が勢いで書いてて読み返ししていないということがとても多いです。

書いた本人が「・・・何を書いているのか分からないですね(照笑)」なんてことも多々あります。
自然な文章になっているか確認するために、自分で読んでみましょう。

なお、この自分で読んだときに文章の歪さに気付くために、その①で提案した「ですます調」で書かれていることが、分かりやすさや修正しやすさという点で有効になってきます。

まとめ

以上、伝わりやすい申請書の書き方についてでした。

これらの注意点を意識することと併せて注意したいのが、専門用語を使わないことです。特にIT関連の方が書かれた申請書では、申請内容自体に専門的な要素が多く、必然的に文章にも専門用語が多用されがちです。
一般的な単語ではないな、と思ったら、都度説明を入れるようにしましょう。審査員がITや業界の専門家とは限りません。

補助金の申請に関して、ご相談、お問い合わせなどございましたら、お問い合わせページよりお気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちら

CONTACT
お問い合わせ

ご依頼やお問い合わせは、
以下のフォームより承ります。
皆様、お気軽にご連絡ください。